ブルートパーズとは?石言葉や効果、3つの種類とともに解説
透明度が高く、晴れ渡った青空のような色味が特徴の「ブルートパーズ」。鮮やかな青色の美しさを持ち、比較的手頃な価格帯で購入できる人気の宝石です。
ブルートパーズは色の濃淡でいくつかの種類に分けられます。瑞々しい輝きは見る人に落ち着いた印象を与え、日常使いからフォーマルなシーンまで幅広く使用されています。
この記事では、ブルートパーズの特徴や石言葉、種類を解説します。おすすめのジュエリーやお手入れ方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
・目次
ブルートパーズとは
ブルートパーズは、トパーズのなかでも青色に発色する宝石です。透き通るような青色が海や空を連想させ、その輝きから人気を集めています。ブルートパーズの硬度は8であり、数ある宝石のなかでも硬度が高い点が特徴です。ただ、衝撃にはあまり強くないため、落としたり強くぶつけたりしないよう扱いに注意しましょう。
トパーズは11月の誕生石で、和名は「黄玉」です。トパーズにはOHタイプとFタイプの2種類があります。OHタイプはイエローやシェリーカラーなどが多く、トパーズと聞くとこちらのカラーを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
ブルートパーズはFタイプのトパーズに放射線処理を行ってブルーになったものがほとんどです。
加工処理の方法は、1970年代頃に確立されました。それ以降大量に処理できるようになり、多くのブルートパーズが市場に流通しています。
ブルートパーズの石言葉
トパーズの石言葉は、友情、繁栄、知性、希望などです。
また、ブルートパーズは、結婚4周年のアニバーサリーストーンとしても知られています。結婚4周年を記念して、大切な方に贈るジュエリーにも適しています。
ブルートパーズの魅力と言い伝え
ブルートパーズは、外観や言い伝えから、複数の効果を持つと言われています。以下では、ブルートパーズに期待される効果を紹介します。
自分に力を与えてくれる宝石
トパーズは古代エジプトやローマ時代から親しまれてきました。インドでは心臓の上にトパーズを身につけると長寿、美しさ、そして知性が身につくと信じられています。
トパーズの語源は「探し求めて」
トパーズの語源には諸説ありますが、特に有名なのがギリシャ語の「topazios(探し求める)」です。
古代ギリシャ人は、トパーズを身につけるとパワーを与えてくれると信じていました。このような言い伝えから、研究や探求のサポートをしてくれるとされています。
魔法や呪文から守ってくれる宝石
中世ヨーロッパでは、ブルートパーズは魔法や呪文から自身を守ると信じられていました。心を落ち着かせ精神の安定や冷静さをもたらすブルートパーズが、魔法や呪文から身を守ってくれると考えられていたのでしょう。
何か悪いものが降りかかってくると感じる時に、ブルートパーズをお守りとして身につける使い方も良いかもしれません。
ブルートパーズの種類
ブルートパーズは、色の濃淡の違いから、大きく「スカイブルートパーズ」「スイスブルートパーズ」「ロンドンブルートパーズ」の3つの種類に分けられます。以下では、それぞれのブルートパーズの種類を解説します。
スカイブルートパーズ
ブルートパーズのなかでも淡い水色の宝石は、スカイブルートパーズと呼ばれています。晴れ渡った青空のような輝きはまさに「スカイ(空)」のような爽やかな美しさがあります。
スカイブルートパーズの特徴的な空色は、無色透明のトパーズを電子加速器で加工したり加熱処理をしたりして引き出されています。比較的手頃な価格で売買されているものもあり、普段使いでも楽しめる宝石です。
スイスブルートパーズ
スイスブルートパーズは、スカイブルートパーズよりも色味が濃く、鮮やかな発色が特徴です。スイスの青空を思わせることから、「スイスブルートパーズ」と名付けられています。
スイスブルートパーズは、無色透明のトパーズに加熱・照射などの加工処理が施されて、鮮やかな青色が引き出されています。「カリブ海の色」とも例えられ、美しい輝きとビビッドなカラーが人気の宝石です。
ロンドンブルートパーズ
ロンドンブルートパーズは、ブルートパーズのなかでも深みがあり、濃い青色が特徴です。曇りの天気が多いロンドンの空になぞらえて、「ロンドンブルー」と名付けられています。
ロンドンブルートパーズは、スカイブルートパーズやスイスブルートパーズと比べて価値が高いとされる宝石です。深く美しい青色は、加熱・放射線照射などの加工処理で引き出されています。
ブルートパーズのおすすめのジュエリー
ブルートパーズは、ネックレスやリングなどの様々なジュエリーで使用されています。以下では、おすすめのブルートパーズのジュエリーを紹介します。
ネックレス
澄んだ淡い青色のブルートパーズをネックレスで身につけると、胸元に上品で洗練された雰囲気を演出してくれます。シンプルなデザインなら、ビジネスシーンでも使いやすいアイテムです。ブルーは理性や冷静さを表す色と言われているため、仕事に集中したい時や気持ちを落ち着かせたい時のお守りにも良いかもしれません。
その他、日常使いから結婚式や誕生日パーティーなどの特別な日、友人同士の女子会まで幅広く利用できます。重ねづけをしても映えるジュエリーです。
リング
ブルートパーズは、リングでも人気の宝石です。特に、ロンドンブルートパーズのリングは、濃い色のなかからブルーの濃淡がキラキラと輝く様子が魅力的で、エレガント、クール、ユニセックスなど、どんなデザインにも合います。年齢層や性別を問わず、多くの人に似合うジュエリーです。
スイスブルートパーズの青色はインパクトのある強いブルーが魅力で、手元に印象を持たせたい時におすすめです。日常をドラマティックに演出してくれることでしょう。
ピアス
スカイブルートパーズのピアスは、耳元を清楚な印象のあるブルーで彩ってくれます。品のある装いにもぴったりです。普段使いでカジュアルなコーディネートに取り入れても、大人の雰囲気を演出してくれます。服装のなかに少し青色を取り入れたい時の差し色にもおすすめのジュエリーです。
ブルートパーズは、インクルージョン(内包物)が少なくサイズも大きなものが比較的よく見つかることから、様々なカットも楽しめます。濃淡でも多彩な表情を見せてくれることから、複数のブルートパーズのジュエリーを揃えて楽しむ方法もおすすめです。
ブルートパーズのお手入れ方法
ブルートパーズの普段のお手入れは、着用後に柔らかい布で汚れや皮脂などを拭くだけでOKです。宝石部分だけでなく、宝石を留める爪や石座、アームの部分もきれいに拭いてあげましょう。
汚れが目立つ時は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯につけて、柔らかいブラシで軽く汚れを落とします。トパーズは急激な温度変化にあまり強くないとされています。手を火傷してしまう危険もあるので、お手入れの際に熱湯を使うのは避けましょう。洗浄後は、乾いた布で十分に水気を拭き取ってください。
ブルートパーズはモース硬度が8で傷がつきにくい宝石ですが、靭性(衝撃に対する強さ)はあまり高くありません。ひびが入ってしまう恐れがあるため、超音波洗浄機での洗浄は適していない宝石です。運動する時や激しい動きを伴う作業を行う時は、事前に外しておきましょう。
TJFESで自分だけのブルートパーズジュエリーを見つけよう
ブルートパーズのジュエリーを探している方は、「TOKYO JEWELRY FES(TJFES)」にぜひご来場ください。
TJFESは、多くのメーカーや小売店(ジュエリーショップ)、クリエイターのジュエリーが出展される展示会です。定番商品から個性あふれる商品まで、幅広いジュエリーをひとつの会場で見ることができます。ご自身にぴったりのブルートパーズジュエリーを探す際に役立つ展示会です。
TJFESは、ジュエリーFES、クリエイターFES、ミネラル&ストーンFESの3つのFESで構成されます。各種ワークショップも併催されるため、オリジナルのジュエリーをご自身で作成したい方にもおすすめです。
TJFESの開催場所と日程は以下のとおりです。
開催場所 |
日程 |
東京ビッグサイト 西展示棟3・4ホール |
2025年8月1日(金)~3日(日) |
TJFESの詳細は、以下のページ からご確認ください。
【監修者】
長村由起子
【プロフィール】
ジュエリー専門ライター・編集者
ジャパンジュエリービジネススクールを卒業後、神戸のカラーストーン卸会社に8年間勤める。
その間、店舗・催事販売、リフォーム、仕入れ、買取業務、自社ブランドの立ち上げ、社員研修講師役まで様々な業務に従事。
現在はジュエリー専門ライター・編集者として活動中。国内外のジュエリー会社のコーポレートサイトやブログを執筆・編集しています。
個人ホームページ「ジュエリーのプロが教える宝石のいろは」https://japan-jeweler.com/
【取得資格】
JBS宝石ジュエリー鑑別鑑定士( JBS Graduated Jeweler)
ジュエリーコーディネーター2級
ジュエリーリモデルカウンセラー2級
博物館学芸員